1999/12/12 Rev.4
プレステ修理事例 その2



 このページでは,プレステの修理事例を掲載します。

 ただし、掲載内容を実施したとしても、あくまで 私がやった範囲である程度の改善がみられたというだけであり、必ずしも直るとは言えません。
 記載内容は最終手段としてのみ行うのが適当と思われます。

 なおこれらを行うと販売店やメーカーからの保証は効かなくなるだけでなく,修理サポートも 拒絶される可能性があります。また不具合,故障を誘発したとしても当方は一切責任はとれません。あくまで個々の責任において 行ってください。

 掲載されているものは、修理/改造などをやったことのない人には向いていません。それでも やった場合は本体に致命傷を与えたり事故となる可能性がありますので、行わないことを強くおすすめします。
  


1.故障モード2
症状:故障モード1を実施したけど、改善されない

前提:本体をかなり使い込んでる、またはピックアップユニット自体を中古購入して付けた場合など。
   ただし、レーザー出力(GAIN、FOCUSその他)を調整してしまった場合は本修理は効果がない場合があります。
   なお、本修理の前に、ピックアップユニット直下にプラ板を敷いて、ピックアップの沈みを補助する方法(でんげきゲーマーズBBSを参照)を試してみることをおすすめします。

対処:ピックアップのプラスチック筐体側に金属製レールを追加します。
方法:ピックアップの水平スライドレール部分(ピックアップユニットのプラスチック側)のすり減ったプラスチックを削って、代わりにステンレス軸を埋め込みます。アーム(ピックアップ側)は、水平スライドレールと噛み合わせたときに、埋め込んだステンレス線がうまくフィットするようにしますが、場合によってはピックアップ側のアームに溝を掘ります。分解方法は故障事例1を参照。

 なお、現状は埋め込んだステンレス線の高さや直径などの値を測定していません。そのため、信頼性に欠けますので、そのうち測定値を記載する予定です。こんな状態なので、もうあきらめているピックアップなどに試してみるなどしてみたほうが無難かもしれません。
 


写真7
1)ピックアップユニットを分解し、スライドレール部分をみてみる。

 この部分は白いグリスが塗られていてすり減り度が見えないので、グリスをふき取って確認する。

写真8

2)水平スライドレールの凸部分を削り取る

 ※ここで,当然すり減っていないのであれば,本改造(っていうか修理)する必要はありません。
 

 カッターの縁などで、水平になるように凸部分を削り落とします。

 






写真9

3)ステンレス棒を埋め込む

 元あった凸部分より少し長めに切ったステンレス棒を埋め込みます。
 ステンレス棒の購入ですが、私はめんどくさいのでそこらに転がっていたクリップをのばして使いました。しかしまっすぐに伸ばして使うのは、かなり難しいのでDIY屋やプラモデル屋でまっすぐなモノを購入してください。 

 ステンレス棒は中が穴の空いてないものを使います。穴が空いていると熱がうまく伝わらずプラスチックへの埋め込みが難しそうです。また、はんだごてで暖めていて、へこませてしまうかも。

 棒の径は・・・0.5〜1mmの間であればいいとおもいます。

 また、ステンレス棒をめり込ませやすいように、あらかじめプラスチック側に溝をほっておくと、ずれも少なく仕上がると思います。

 ステンレス棒を埋め込み方法は・・・・ライターで熱したステンレス棒を一気にプラスチックへ押し込む・・・方法もあるのですが、ズレるとコワイので、はんだごてでステンレス棒を熱しながら、片方ずつ、少しずつ沈ませていきます。

 なお、ステンレス棒にはんだが載ってしまっては意味がないので、はんだごての先はきれいにしておきます。


写真10

写真11
 
 

写真12

3)アーム側に溝を掘る

※そのままピックアップをはめられるようであれば,この3)の行程は必要はありません。ステンレス棒を組み込んだときにピックアップがはまらなくなった場合のみ行います。っていうか,本当は、できるだけこのままではまるように軸を組み込んでください。
 でないと,最悪の場合,他のレンズを流用する場合に互換が取れなくなるので。

 うまくステンレス棒がはまるように,アームの上側に溝を掘ります。

 このとき掘りすぎてガクガクにならないよう十分注意します

 掘りすぎた場合はプラスチックのくずをはんだごてで溶かして無くなった部分をふさぐなどして戻してみてください。

 溝を少しづつ削っては、ピックアップユニットに組み込んではまり具合を確認・・を繰り返します。同時に手でシークさせてみたときになめらかに滑るかどうかも確認します。当然、グリスは適度に塗っておいてください。

 本当はアームの下側にも同じように補強してやる必要があるのですが(当然,水平スライドレールの裏側も)症状がひどい場合はやってみてください。

 また、ピックアップユニットに組み込んだ時に,ピックアップのアーム側を持ち上げてみて(ギア側は持ち上げない)ガクガク上下に動くようであれば遊びが多いことになり、よくありません。この場合は溝が空きすぎなので、前記のようにプラスチックを盛ってやるなどしてガタつかないようにします。

写真なし
4)動作テスト
 シークの多いソフトで動作テストします。手持ちでは「ワイルドアームズ」なんかが戦闘シーン時にシークが激しいので使用しました。もっといいモノがあるとおもいますので色々なソフトで試してみてください。

 あと,音飛び対策でBIAS,GAIN,ピックアップ側のボリウムなどを既にいじってしまっている場合は,これらも最適になるように調整します。ムービー再生なども行い,音飛び、動画止まり、読み込みミスが起こらないか調べます。

 
 ついでに、歯車とかはグリスが固化していたらゴミを取って新しいのを塗っておきましょう。
 シリコングリスでなく、プラスチック用のものを使うこと。

 問題なければ元に戻して終了。


ボリウム参考値
 ※現在,SCPH−1000のデータのみ

 以下にボリウム設定値の測定結果を示しますが,レーザーやフォトダイオードの個体差があるため(だからボリウムがついてるんだけど)、これらはあくまで参考値です。

 測定条件として,ピックアップユニットのフレキはプレステのメイン基板に接続していない状態での抵抗値です。

 いずれもボリウムを正面から見たときに端子のならびを上,左,右として,上の端子と右の端子との間の抵抗値を示します。

・SCPH−1000
 ピックアップのボリウム : 1.639kΩ
 RV704 F GAIN: 7.57 kΩ
 RV701 F BIAS:11.33 kΩ



 


2.雑学

 CDは表面の反りが±0.4mm(max)あっても読み込めるよう基準が定めれられています。しかし、プレステはCDの反りよりも上記のようにピックアップのレールやアーム自体が擦れて最大1mmくらい沈んでいくので、基準から外れて読めなくなります。いわゆる時限式故障ですね。さすが考えてあります(爆)。
 ちなみに、私は仕事で修理をしているわけではないのですが,今までいろんな家電製品を修理した中で、某社製品はこういったポカミス的な設計不良が多いです。たとえば、使っているうちにネジやインピーダンスローラがゆるんだりフレキが断線する●ォークマン、CD●ォークマン、ハンディ●ムなど,他多数。
 やっぱり斬新な製品が多く、その分信頼性試験/耐久試験に時間がとれないのでしょうか?プレステ2がそうでないことを切に祈る。






3.履歴:

 1999年12月12日 Rev.4 修理事例を分離
 1999年10月23日 Rev.3 雑学部分を修正
 1999年 9月27日 Rev.2 4項ほか修理に関係ないことを追加
 1999年 9月23日 Rev.1 公開



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